税法免除 大学院 最高裁判決文の引用 ~法廷意見?補足意見?意見?反対意見?~
税理士試験受験生応援ブロガーくまお(@kumaco55)です。
先週の授業で教えていただいた「最高裁判決の構成」についてご紹介します。
すべての最高裁判決がこうなっているとは限りませんが、基本構成を知っておくと役立ちますよ。
(とても簡単に表現していますので、正確なところに興味がある方は詳しく調べてくださいね)
目次
判決文とは多数決!?
地裁判決と高裁判決は、結論のみ記されます。
複数の裁判官による合議体で裁判が行われる場合において、裁判官全員一致で結論が決まるとは限りませんよね。
裁判官の意見が割れたとしても、地裁判決と高裁判決では、結論のみ記され、各裁判官の意見が明らかになることはありません。
一方、最高裁判決は異なります。
各裁判官の意見を判決文に表示しなければならない、と法律に定められているのです。
最高裁判決だけが、その裁判の結論のみではなく、各裁判官の個人意見が明らかになるのです。
最高裁の判決文
法廷意見
多数意見とも言います。
その裁判の結論となる意見です。
補足意見
法廷意見と結論も理由も同じです。
より詳しく説明しているものです。
意見
法廷意見と結論は同じですが、理由が異なります。
反対意見
法廷意見と結論が異なります。
最高裁判決文を引用するときは
最高裁判決文を引用するときは、自分が引用しようとしている文章が法廷意見なのかそれ以外の意見なのか、しっかりと確認しましょう。
反対意見を引用した場合、その判決の結論と一致しないことになってしまいます。
また、意見を引用した場合には、理由付けが結論と異なることになってしまうでしょう。
最高裁の判決文を引用するさいには、全体の構成を確認し、適切に引用しましょう。
全部の意見が表示されている判決文がある
今までの最高裁判決のなかで、唯一こちらの裁判だけが4つ(法廷意見・補足意見・意見・反対意見)とも表示されています。
最大決昭和48年4月4日 刑集27巻3号265頁
【尊属殺人罪の重罰規定判決】
この裁判はとても悲しい(そんな言葉では言い表せない)悲惨な事件です。
10年以上も虐待をうけていた子が実父を殺害した痛ましい事件です。
私には辛過ぎて判決文を全て読むことはできませんでした。
授業で取り上げる裁判例はノンフィクションであるが、自分にはフィクションだと言い聞かせる
法学研究科に在籍している以上、裁判を授業で取り上げることは当然です。
後々まで残る判例となるような裁判は、その事実概要もなかなかに酷なものが多いです。
裁判例は、実際に起こった事実についてのものです。
つまりノンフィクションです。
授業でどんなに悲惨な事例を取り扱うとしても、それは生身の自分にとってはフィクションであるということを心に留めるようにしましょう。
そうでなければ、あまりに悲しい事件にまるで自分も当事者であるかのように囚われてしまうかもしれません。
あくまでも、それは過去の事例であって、その過去の事例から法律を学んでいるということが自分にとってのノンフィクションであると意識しましょう。
今日の「愛され妻」
先日のフルマラソンで自己ベスト更新しました。(←夫が)
「タンタンと、タンタンと~」と自分に言い聞かせながら走ったそうです。
晩御飯に『牛タン』を出した愛され妻の作戦勝ちです!