親知らず(水平埋伏智歯)入院して抜歯しました①【日記っぽい何か】
税理士試験受験生応援ブロガーくまお(@kumaco55)です。
修士論文の提出&口頭試問を終え、懸案事項だった親知らずを抜歯しました。
目次
親知らず、それは時限爆弾
親知らずが横向きに生えていることは、10代のころから知っていました。
特に痛みや腫れもなかったですし、抜歯は痛いし怖いし嫌だと抜かずに温存していました。
ところが、40代で税理士受験生になってから、この親知らずがうずきだします。
腫れて熱がでたり、めまいのせいでふんぞり返って授業を受けたり。
大学院生になってからも、腫れや痛みには悩まされていました。
私は感覚過敏で痛みに非常に弱く、抜歯には耐えられないと考えていました。
しかし、修士論文執筆に根を詰めすぎたのか何度も寝込むようになり、このままでは今後の人生の大きな妨げになると抜歯を決意したのでした。
くまおの親知らず
下あご左右両側にあり、横向きです。(水平埋伏)
左側は、歯の部分よりも根っこの部分が大きく、ひょうたん型です。(歯根肥大)
今回は、2泊3日入院して、2本を同時に抜歯しました。
抜歯手術の麻酔
歯を削ったり神経を抜いたりするときは、歯茎に麻酔を注射(局部麻酔)しますね。
(夫は『歯を削ってるんだから痛いもんや』と言って麻酔を希望しません、謎の生命体です。)
抜歯も同様に局部麻酔をします。
ただ、抜歯に時間がかかりそうだとか、患者が希望するとか、そういう場合には、局部麻酔に加えて、全身麻酔も併用することがあります。
全身麻酔も種類があるらしく、【本気の全身麻酔(正式名称不明)】と【静脈鎮静法】とに分かれます。
どちらも意識のない寝た状態ですが、【本気の全身麻酔】は、筋弛緩剤も投与するため肺まで挿管(抜歯時の挿管は鼻から)し呼吸管理が行われます。(長時間の手術なら導尿カテーテルも)
【静脈鎮静法】は、胃カメラ検査等でも使われることがあり、うとうと~ぐっすり寝た状態ですが、呼吸は自分でできます。
全身麻酔と言われただけではどちらなのかわからないですので、〔自発呼吸の有無〕をたずねると判断がつきやすいです。
だいたい1~2時間で終わるなら【静脈鎮静法】、3時間を超えそうなら【本気の全身麻酔】が採用されるようです。
入院前の準備
前後の予定が詰まっているので、絶対に予約した日程で抜歯する必要がありました。
自分で回避できる要因のせいで抜歯ができなくなっては困るため、徹底してがんばりました。
インフルエンザ予防接種
新型コロナ感染症が猛威をふるうなか、インフルエンザは下火のようですが、念のため予防接種を受けました。
抜歯や手術前の予防接種は、その2週間前までに終わらせるようにしましょう。
体力温存
修士論文執筆で大学に通うこともありましたが、できるだけ自宅にいて疲れないように、疲れたらすぐに休むようにしていました。
うがい手洗いは、コロナ禍以前からしていましたがより一層念入りに。
自己隔離
スーパーでの買い物も夫に任せ、本屋や図書館にもほとんど行かず、どうしても行きたい用事だけ短時間で出かけ、とにかく夫以外の人との接触は減らしました。
禁酒
意味があるのかないのか定かではないのですが、1月4日から禁酒しました。
酒飲みは麻酔が効きにくいとかいう迷信?もありますし、痛みと恐怖に耐えられるよう願掛けの意味合いを込めての禁酒です。
(でも、1回だけ、佃煮が美味しすぎてちょっと飲んでしまいました…)
PCR検査、5点で自己負担20円
入院患者は入院前にPCR検査をする決まりでした。
インフルエンザの検査と同じで、長~い綿棒で鼻の奥をぐりぐり拭います。
花粉症で鼻が詰まっていたせいか痛くて涙がでました。
自費でPCR検査を受けるとお高いようですが、入院前の検査ということで5点の20円でした。
仰向けに寝る練習
普段は横向きに寝るのですが、左右両側を抜歯したらどっち向きにも寝られへんやん!と仰向けに寝る練習をしました。
でも、これは必要なかったです(^-^;
抜歯手術
午前中に入院、午後から抜歯手術でした。
手術前
朝8時から絶飲食でした。
それまでに食べられるだけ食べようと、お餅1つと大根2切れと、バナナ1本とプリン1個をがんばりました。
入院前に診察を受け、頬っぺたにシール(どこを抜歯するか書いてある)を貼ってもらいます。
入院して、担当の看護師さんから説明を受けます。
抜歯は寝ている間に終わって目が覚めたら病室に戻っているとか、夕食は無理して食べなくてもいいとか、マウスピースをはめていいか先生に訊くとか。
絶飲食なので点滴がはじまります。
抜歯手術の時間までは、じ~っと大人しく待機です。
手術室までは看護師さんと歩いて行きました。
手術中
不織布の帽子をかぶり、マウスピースをはめ、手術台に寝ころびます。
鼻に酸素チューブ、パルスオキシメーターと血圧計と心電図をつけ、白い布で巻かれてミイラみたいです。(ダメ押しでテープ留めまで)
鎮静剤の投与が始まって、先生としゃべります。
大学院の学位は何?とか聞かれて、ちょっと会話してたのですが、夫が中小企業診断士なんだと言ったところで記憶が途切れます。
自分ががれきに埋まってしまって重機で掘り起こされる夢を見ていたところ、どうやら夢ではないらしいと気づきます。
起きたらベッドの上で「よくがんばりましたね」とか言われる美しい光景を想像していたのに、まだ手術台の上です。(しかもゴンゴンとまだ左側?を抜歯中みたいです)
痛いしパニックになって泣いて暴れますが、幸いなことに白い布でぐるぐる巻きにされているので動けません。(危ないので布の上から腕をぎゅっと押さえられました)
こんなに早く目が覚めたのは、麻酔が足りなかったわけでも私が酒飲みだったわけでもなく、目が覚める薬を投与されたからでした。
早く目が覚める方が良いだろうとサービス精神?でしてくれたみたいですが、事前に知らされていなかったので本当にビックリしました。(そんなに酒飲みなのかな?と落ち込んだし…)
抜歯手術は、だいたい1時間10分くらい掛かりました。
手術後
手術台の横に病室のベッドが横づけにされ、自分でモゾモゾと移動します。
(なぜその白い布で持ち上げて運んでくれないのかと思った)
まだ麻酔から覚め切っていないし、なぜ目が覚めたのか説明も聞いていないから、パニックのままで泣いて痛い痛いと叫んでいました。
自分的に重要な「夫に抜歯した歯を渡してくれ」も念押しで言います。(非常にうるさかったと思う)
後で夫に聞いた話では、先生から「奥さんよくしゃべってましたよ」と言われたらしいです。
(先生が「興奮状態だな~」とかなんとか呟いていたのを私は聞いた覚えが…)
看護師さんがベッドを運んでくれて病室に帰ります。
このとき、寝たまま運ばれるのが楽しくて「VIPみたい~」とかアホなことを言っています。
病室に帰り、痛み止めの点滴がはじまります。
止血のためにガーゼを噛むのですが、交換したガーゼが痛いと泣いて、取り除いてもらいます。
2時間くらい経ち、先生も様子を見に来てくれます。
(先生「寝た?」→看護師さん「いいえ、ずっとこの状態です」→先生「そっかぁ…」とかいう会話が…)
痛いし身体が熱い(布団もまくって、靴下を脱がしてもらう)し動きたくないのに、起きてお手洗いに行くように言われます。
看護師さんも先生も、私が起き上がるのを待っています。
がんばって起きようとしたら気持ち悪くなり、起こしたベッドにもたれて休みます。
別にお手洗いに行きたくないし動きたくないのですが、あることに気づきます。
「もしかして、私が起きて歩くまで待ってる?私がお手洗いに行かなきゃ仕事が終わらない?」
先生は、朝9時から外来診察があって、午後から手術をして、もう19時です。
(翌日、外来診察の前に病棟の回診があることを知ります)
エライこっちゃ!残業やん!とがんばって起き上がりました。
(先生も看護師さんも褒めてその気にさせてくれます)
私がお手洗いを使っている間、看護師さんは扉の前で待っているのですが、先生は外廊下に出てくださってジェントルマンやな~と思いました。
先生が安心して?帰られたあとに、なんと夕食が出てきて、食べなくてもエエんちゃうん…と思いながらも少し食べて薬を飲みました。
入院生活
6時起床、7時30分朝食、正午昼食、18時夕食、21時消灯、が決まっていて、あとは自由に過ごせました。
入院前の説明では3日間とも点滴があると聞いていたのですが、初日だけで点滴が終わり、2日目の朝に点滴の針を抜いてもらいます。(でも粘って点滴してもらえば良かったかな…)
ほとんど食べなかった最初の夕食はベッドの上で食べたのですが、なんか思っていた感じ(エリザベス女王がベッドで朝食を召し上がるような)と違うので、翌日から椅子に座って食べました。
スマホで朝ドラを見ながらおかゆを飲み込んでいたら、先生方の回診です。
そんなの知らなかったのでこれまたビックリします。
おかゆまみれの口を開けます。非常に恥ずかしかったです。
(その翌日は朝ドラも見ずにすごく急いで食べたので回診前に歯磨きが間に合いました)
午後になり、ちょっと元気(余裕?)も出てきたのでうろうろしようかと思っていたら、病棟診察に呼ばれます。
これまた診察があるとは知らなくてビックリします。
飲食に制限はないので、持参したプリンを食べアクエリアスを飲みます。
指1本分くらいしか口が開かないし食べたい気持ちは全くないのですが、食べて体力をつけないと大変な目に遭うことがわかっており、とにかくがんばって食べます。
病院食は、おかゆと刻み食(おかずが刻まれている)がでます。
せっかくの食事なのに、硬くて痛いと残してしまいます。
なんせ指1本分しか口が開かないので、食べるのに時間がかかります。(ただでさえ遅いのに…)
下膳に来られてもまだ食べ終わりません。(また後で下げに来てくれます)
夕食に奮闘していたら、先生が来て「ご飯食べてる?(お膳を見て)ちゃんと食べてくれて嬉しいよ~」と言って去っていきました。(お忙しいのに心配して見に来てくれたっぽい)
入院3日目の朝、回診の先生に「退院でいいですか?」と聞かれ、「まだ入院します」と言おうか一瞬考えましたが、迷惑かけるだけやしな~と自重しました。(えらい!)
お医者さんも看護師さんもとても忙しいなか、とても細やかに治療してくださいました。
患者さんは大勢いて、ナースコールも鳴りっぱなしでした。
お守り的な何か
ピンクの風呂敷で包んでいるのは、お守り的グッズです。
お守りと言っても、抜歯手術成功祈願ではなくて、自分が痛みと恐怖に耐えられるようにというお守りです。
お正月に書寫山圓教寺でいただいた「鬼のお箸(歯が丈夫になるご利益もあるとか!)」もコッソリ持ってきました。
危険物持ち込み禁止なのでダメって言われるかなぁと心配していたのですが、先生も看護師さんもスルーしてくれました。
お友達が入院直前に送ってくれたディズニーの絵葉書や薬師如来様の御朱印や皆さんからいただいたメッセージなどを包んで持ってきたお陰で、怖いと思う気持ちがずいぶんと和らぎました。
退院後の生活
童話「こぶとりじいさん」も真っ青なほど頬っぺたが腫れており、引きこもり生活です。
左側の頬っぺたは内出血した部分が青あざになっています。
世間一般的には熱発と言わないのですが、自分的には平熱より0.5度ほど高くてしんどいな~という感じです。
唾液に血がうっすらにじむため常に口の中が気持ち悪く、その唾液を飲み込むせいで胸も悪くなるというダメダメっぷりです。
横になっていると心臓と同じ高さに傷口がくるから血が止まらないとネットで見たので、がんばって起き上がっています。(あんまり意味ないらしい…)
日にち薬とはよく言ったもので、徐々にですが口も開くようになり、腫れも少し引いてきました。
3月に用事があるし、それまでにはもっと元気になっていると思います。
日記っぽい何かだけでいっぱいになったので、記録っぽい何かは後日改めて。
今日の「愛され妻」
痛いの血が止まらないのとふにゃふにゃ泣き言を繰り返す私のために、スーパーでは私の好きそうなおかずやお菓子を買い、「これやったら食べられるか?」と羊羹も1センチ角くらいに細かく切ってくれました。
仕事も忙しいのに、文句も言わず面倒を見てくれる夫に感謝の気持ちでいっぱいです。
春になったらマラソン大会に出る!と申し込んでいたので、無事に開催されるといいなと思います。